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2009.10/28(Wed)

武蔵野プレ企画の報告

後藤先生

先週の土曜の夜、三鷹公演のプレ企画として後藤弁護士によるお話とビデオ上映、出演者によるミニ・パフォーマンスが行われました。

後藤先生は先日の農水省前の抗議行動のYouTube動画にも登場する、「よみがえれ!有明訴訟」弁護団の若き弁護士さんです。活動拠点は福岡ですが、最近は陳情などで毎週のように上京されています。

昨年の佐賀地裁の開門調査命令判決を受け、国側が出した回答は開門するより前に事前の環境影響調査に何年もかけるというもの。しかしその間にどれだけの漁民が生活できなくなり、借金苦から自殺まで追い込まれることになるのか、ということを国は考えません。(実際には自殺だと保険金が下りないので事故死に見せかけた自殺がほとんどだとか。)
漁民が自殺するのは単に借金苦から逃れたいためだけではないでしょう。漁師という仕事が続けられないということは、自分の全人生を否定されることだからです。その苦しみを、霞ヶ関の役人は全く分かっていない、分かろうともしない。そのことに対する失望と絶望。

現在赤松農水大臣は政治的決断については逃げ腰で、長崎市長は開門断固反対でテーブルに着こうともしないのですが、弁護団側は実は有効な作戦を練っています。それはこの場ではちょっと言えないのですが。しかし11月中には事態が進展するのではという観測も持っています。(と言うかそのように仕掛けていくのです。放っておいて勝手に進展してくれるわけではないので。)


さて、この日後藤先生が持って来てくれたビデオは諌早干拓の環境への被害を解説したものと、それからTVドラマ『不機嫌なジーン』の名場面ダイジェスト。

干潟の映像を見る度に思うのが、僕らが衣装着て目玉つけてムツゴロウの真似していくら必死に飛び跳ねてみても、実際のムツゴロウがジャンプする映像の力、生命エネルギーの塊そのもののような姿を見る感動には、どうしてもかなわないと思ってしまう。
まあ僕らは映像ドキュメンタリーを作っているわけではなく、舞台芸術の表現者なのだから、板の上で勝負するしかないのだけれど。

そしてこの日間違いなく僕らを最も興奮させたのが『不機嫌なジーン』のビデオだった。
4年半前のフジの月9ドラマだったらしいが、見てみると干拓反対派と推進派の漁師同士の対立から、国の環境アセスメントの虚偽性まで、かなり突っ込んだ内容を描いていた。何より反対派漁師のリーダーをオダギリジョーがカッコよく演じていて、われらが男優陣の心を燃え上がらせた。動機は単純でいいのだ。(現実にはあんな雄弁な漁師はいないかもしれないが、リアリティばかり追い求めると身動きがとれなくなる。どこかで飛躍しないといけない。)

その後の出演者による『ムツゴロウ・ラプソディー』超ダイジェストバージョンも、えらく好評だった。泣いてくれている人もいた。
構成担当として、ひとまず胸をなで下ろすことが出来た。

僕のオリジナル構成として工夫したのは、漁師が苦しみを語るシーンでバックに女性たちの唄を無伴奏でうすくかぶせたところだ。ここをクライマックスにした。
本番の舞台ではそもそも人間は漁師しか出てこないので男と女の交流も無いのだが、この日のパフォーマンスでは男たちの悲しみと怒り、それを包む女たちの哀しみと慈しみが一体として表現出来たのではないかと思っている。
また漁師のセリフのあと変な「間」が空きそうになったとき、誰からともなくハミングが流れ出し、セリフの余韻たっぷりにラストのナレーションにつなぐことが出来た。その時その場にいた者の気持ちが一致して生まれた奇跡的なアドリブだった。

ラストのナレーションではこの国を作っていくのは霞ヶ関の官僚ではない、自分たちが作っていくのだ、それが「国民主権」なのだという馬奈木先生の言葉を引かせてもらった。僕としてはこれは外せない。
これは「人間の尊厳」を守る闘いだ、という後藤先生の言葉も引かせてもらった。漁師が漁師として生きていけないような社会では、自分が自分であろうとする尊厳が踏みにじられている。自らの尊厳にもとずき自分の手で未来を拓いていこうとする全ての人々が、手をとりあってこの国を変えていく、そういう意思表示だ。


(ONO)
14:20  |  ムツゴロウ通信  |  TB(0)  |  CM(1)  |  EDIT  |  Top↑

●あれから1ヶ月

もうすでに報道でも書かれていることだが、弁護団は赤松農水大臣の「当事者同士で話し合いを」という発言を言質にして、大臣の主導による佐賀・長崎両県知事のトップ協議を実現させるよう、農水省に求めてきた。
しかし大臣は逃げ回り、トップ協議は実現していない。長崎県の金子知事は来年の知事選の不出馬を表明し、大臣もそれを受けて「辞める人と話してもしょうがない」などと言っている。
政権交代しても一向に問題解決へ着手しない政府・農水省に抗議するため、一昨日、弁護団と漁民らは農水省前で座り込みを行った。しかし国側は「係争中である」ことを理由に面談を拒絶している。

かつて、薬害エイズの被害者たちの声は大きな運動となり厚生省を動かした。
今、有明の漁民たちの声を国はいつまで無視し続けるのだろうか。その鍵を握っているのは、私たち一人ひとりの国民なのかも知れない。薬害エイズのときがそうであったように。
ONO | 2009.11.28(土) 02:44 | URL | コメント編集

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